「来年度から、コースの改編や新設をはじめとして、大きく変わろうとしています」
11月2日にあった東福岡高校(私立、福岡市博多区)のオープンスクール。全体説明会で、あいさつした松原功学校長は胸を張った。来年度から共学化に踏み出す在籍2千人超の男子校。全国優勝7度のラグビー部を筆頭に、スポーツ強豪の「ヒガシ」として知られる。
会場の講堂や廊下では男子生徒らが「資料です」「校舎見学ツアーはこちらに」と駆け回るなか、来場者約1400人の半数以上は女子中学生のグループや親子連れが占めた。説明会では、入試の傾向や「女子の新制服の着こなしは224通り」「スカート丈は太ももが見えない程度」といった校則の話に耳を傾けていた。
同校は1945年に設立された英語語学学校が前身で、「教育の振興による国づくり」を掲げ男子教育に取り組んできた。ただ、創立から半世紀以上が経ち、共学化は近年たびたび検討課題にあがっていたという。コロナ禍で生徒が学校に来られない事態に直面し、学校や教育のあり方を見つめ直すなかで2023年に共学化を決定した。徳野慎一郎副理事長は取材に、「多様性の受容は教育方針の一つ。色々な個性が集まることで、社会に役立つ人材が育つ」と話した。
福岡の男子校、山口の女子校はゼロに
実はもともと男女別学校が少なかった九州・山口地域。そこには終戦後のGHQの影響が。記事の後半で識者の解説を紹介しています。
福岡県では男女別学の高校が…