イスラエルのネタニヤフ首相=ロイター

 イスラエル国防省は1日、軍が隣国シリアの首都ダマスカス南郊にある少数派のイスラム教ドルーズ派の居住地を防衛する準備に入るよう指示を受けたことを明らかにした。

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 シリアでは昨年12月、イスラム教スンニ派の過激派組織「シャーム解放機構」を中心とする勢力がアサド政権を倒し、暫定政権を発足させた。1日のイスラエル国防省の声明は、暫定政権の治安部隊とドルーズ派の最近の衝突を受けたものとみられる。

 AP通信などによると、イスラエル国防省は声明で、「シリアのイスラム過激派のテロ政権がドルーズ派の人々を傷つけるなら、我々によって傷つけられるだろう」と警告。イスラエル領内のドルーズ派の人々に対して、「シリアのドルーズ派の同胞に危害を及ばないようにあらゆる手段を講じる」とした。

 アサド政権崩壊後、イスラエル軍はシリア領内の軍事施設などへの空爆を繰り返すほか、ゴラン高原のシリア側の緩衝地帯の複数の場所に部隊を展開している。今後、ドルーズ派の保護を名目に暫定政権への牽制(けんせい)をさらに強める可能性がある。

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