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2025年3月7日、シリア北部アレッポで、暫定政権の治安部隊とアサド前政権を支持する武装勢力の衝突を受け、暫定政権への支持を表明する人々=ロイター
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 シリア暫定政権の治安部隊とアサド前政権を支持する武装勢力の間で生じた戦闘をめぐり、在英NGOのシリア人権監視団(SOHR)は10日、女性や子どもを含む民間人973人が殺害されたと発表した。昨年12月のアサド政権崩壊後で最も激しい戦闘となった。宗派間の分断に基づく報復の連鎖や混乱が続けば、国民融和を掲げる暫定政権の統治の不安定化が進む恐れがある。

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 シリア国営通信(SANA)によると、武装勢力は6日、北西部ラタキア郊外にある暫定政権の検問所や拠点を奇襲。暫定政権は部隊を派遣して掃討作戦を展開し、衝突は西部タルトスなどにも拡大した。SOHRの9日の報告によると、一連の戦闘で暫定政権側で231人、武装勢力側で250人が死亡した。民間人と合わせた死者は1400人を超えた形だ。

 ラタキアやタルトスなど地中海沿岸部は少数派のイスラム教アラウィ派が多く住む地域。アサド政権は崩壊まで、警察や情報機関などの要職をアラウィ派で固め、反体制派を徹底的に弾圧した。SOHRは、治安部隊とその同盟勢力などが報復として、主にアラウィ派の民間人を「虐殺」したと非難している。SANAによると、暫定政権の治安当局筋は7日、「組織化されていない群衆による個別の違反行為があった」とし、暫定政権の部隊は民間人への攻撃に関与していないと主張した。

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