シリア民主軍(SDF)のマズルーム・アブディ司令官(左)と会談する暫定政権のアハマド・シャラア大統領。第三者提供=ロイター

 シリア暫定政権のアハマド・シャラア大統領は10日、米国の支援を受け、北東部一帯を支配するクルド人主体の武装勢力シリア民主軍(SDF)の司令官と会談し、SDFが暫定政権軍に統合することで合意した。シリア国営通信(SANA)が報じた。

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 SANAによると、シャラア氏はSDFのマズルーム・アブディ司令官と協定に署名した。シリア全土における停戦やクルド人の市民権・憲法上の権利の保障、北東部でSDFが管理する油田やガス田、空港、イラクとトルコとの国境検問所を含む地域インフラの統合、暫定政権が取り組む前アサド政権の支持勢力との戦いへの支援などでも合意し、2025年末までにこれらの合意事項を履行すべく取り組むとした。

 昨年12月のアサド政権崩壊後に発足した暫定政権は内戦で分裂した領土の統一や国民融和を掲げ、国内に割拠する武装勢力の暫定政権軍への統合を進めてきた。一方、SDFはクルド人の自治を認めない形での統合には消極的で、北部では暫定政権に近いトルコが支援する別の武装勢力との衝突も続いていた。

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