警察庁が入る庁舎=2024年9月2日午後1時20分、東京都千代田区、板倉大地撮影

 日本など12カ国が参加し欧州警察機構(ユーロポール)が主導する国際共同捜査で、サイバー犯罪集団「ロックビット」のメンバーら4人が逮捕された。ユーロポールと警察庁が1日、発表した。4人のうち1人は、データを暗号化して身代金を要求する「ランサムウェア」の開発者という。

 サイバー攻撃を仕掛ける側では近年、ランサムウェアの開発や攻撃の実行者などの分業化が進む。今回逮捕された4人の中には、実行者へ攻撃などに使うサーバーを提供する担当も含まれており、犯行に使われたサーバーも押収されたという。

 ロックビットのランサムウェアは、サイバー攻撃で頻繁に使われ、各地の重要インフラなどでデータを暗号化される被害が相次ぐ。国際共同捜査でロックビットの運営者らを摘発したと2月と5月にも発表しているが、国内外での被害が絶えないのが現状だ。

 国際共同捜査の一環で、警察庁は、暗号化されたデータを復元するツールを開発し、昨年12月にユーロポールに提供。国内では10社で一定の復元に成功しているという。(板倉大地)

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