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物価

 10月の消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞいた総合指数が108.8となり、前年同月より2.3%上がった。伸び率は前月の2.4%より小さく、2カ月連続で鈍化したものの、身近な食べ物の値上がりは加速し、とくにコメは過去最大の上げ幅だった。家計の負担感が強まっている可能性もある。

 総務省が22日に発表した。物価全体が上昇するのは38カ月連続となる。伸びが鈍化したのは、政府の補助金によって電気・ガス代の高騰を抑えた影響が大きい。電気代の伸び率は4.0%、都市ガス代は1.8%となり、それぞれ前月の15.2%、8.3%よりも小幅にとどまった。9月から補助金が復活した一方で、前年10月は補助額が縮小されていたためだ。

 食料全体(生鮮食品をのぞく)の価格の伸び率は3.8%で、3カ月連続で拡大した。品目別では、コメが58.9%値上がりし、統計がある1971年以降で最大の伸びとなった。ほかにもチョコレートが19.3%上がり、2割ほど上昇した09年4月以来、15年半ぶりの上げ幅を記録。コーヒー豆も17.4%値上がりした。原材料の不作が影を落とすオレンジジュースは29.8%上がった。

 外食や宿泊、保険といったサ…

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