ケニアの首都ナイロビで2024年6月25日、放水を受けて散り散りになるデモ隊=AP
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 ケニアの首都ナイロビで25日、増税法案に反対するデモ隊に向けて警察が発砲するなどし、少なくとも5人が死亡、31人が負傷した。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が発表した。地元報道によると、デモは20以上の都市で、若者を中心に広がっている。

  • 【連載】家畜を得るため「父は切除を急がせた」 少女が負った傷、心にも深く

 官公庁が立ち並ぶナイロビ中心部で25日午前8時過ぎ、デモ隊がいた議会周辺に、武装した警察官らが集まった。普段は通勤客でごったがえすバスの停留所も、人通りが少なく、街は緊張感に包まれていた。地元紙「ネイション」は、この約1時間後から、デモ隊と警察官ら治安部隊の激しい衝突が始まったと報じた。

 地元報道によると、「ルト大統領は去れ!」と叫ぶデモ隊が議会になだれ込み、治安部隊が催涙弾や実弾を発砲した。一部の建物からは火が上がった。デモに参加したオーウェン・オソゴさん(25)は朝日新聞の取材に「デモは平和的だったのに、警察が撃ってきた。無実の人が殺されている」と訴えた。

日本企業が拠点置くケニア、債務に苦しむ政府

 ケニアは、東アフリカ経済の…

共有