ケニアの首都ナイロビで25日、増税法案に反対するデモ隊に向けて警察が発砲するなどし、少なくとも5人が死亡、31人が負傷した。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が発表した。地元報道によると、デモは20以上の都市で、若者を中心に広がっている。
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官公庁が立ち並ぶナイロビ中心部で25日午前8時過ぎ、デモ隊がいた議会周辺に、武装した警察官らが集まった。普段は通勤客でごったがえすバスの停留所も、人通りが少なく、街は緊張感に包まれていた。地元紙「ネイション」は、この約1時間後から、デモ隊と警察官ら治安部隊の激しい衝突が始まったと報じた。
地元報道によると、「ルト大統領は去れ!」と叫ぶデモ隊が議会になだれ込み、治安部隊が催涙弾や実弾を発砲した。一部の建物からは火が上がった。デモに参加したオーウェン・オソゴさん(25)は朝日新聞の取材に「デモは平和的だったのに、警察が撃ってきた。無実の人が殺されている」と訴えた。
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