イスラエル軍は11月30日、昨年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの越境攻撃に加わったとして、パレスチナ自治区ガザで食料支援をする国際NGO「ワールド・セントラル・キッチン」(WCK)の職員を空爆で殺害したと発表した。WCKも同日、車両が空爆を受け、活動を一時停止したと明らかにした。
WCKは声明で「詳細を調べている」と説明し、昨年10月の攻撃に関与した人物がいたかどうかについては情報がないとしている。WCKは今年4月にもガザで活動していた英国籍の職員ら7人がイスラエル軍の空爆で殺害されており、国際社会からはイスラエルに対する非難が相次いだ。
また、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」も30日、イスラエル軍の空爆で職員1人が死亡したと発表した。インゲル・アッシン事務局長は声明で「我々はこの攻撃を最も強い言葉で非難し、調査を求める」と訴えた。
一方、ハマスは30日、米国籍の人質とみられる男性の映像を公開した。約3分半の動画の後半では、男性が「トランプ(次期)大統領へ」と英語で語りかけ、「私たちの自由のために、あなたの影響力と米国の全権力を使って交渉をしてください」と求めた。