カセットコンロを2台並べて使い、カセットボンベが破裂した事故再現実験の様子=製品評価技術基盤機構提供

 鍋物などカセットコンロの出番が多い時期。製品評価技術基盤機構(NITE)が、コンロの誤使用などによる事故に注意を呼びかけている。カセットコンロやカセットボンベには経年劣化も起こる。使用前に製造時期を確認することも大切だ。

 NITEの26日の発表によると、2014年度からの10年間にカセットコンロの事故が91件発生した。調査中の5件を除き、誤使用・不注意が原因とみられるものが33件で4割を占めた。カセットボンベが異常に熱くなるような誤った使い方をした事例が14件と最も多かった。次いで、ボンベの装着が不十分などでガスがもれたまま点火したための事故が10件だった。

 ボンベが過熱してしまう誤った使い方としては、2台以上のコンロを並べて使用する▽IHコンロなど別の調理器具の上にコンロを置いて使う▽炭の火起こしに使う――などが挙げられる。コンロのボンベカバーまで覆うような大きな鍋や鉄板を載せて使うのもボンベ過熱の危険がある。

 ボンベをストーブやガスコンロなど熱源のそばに置くのも危険。ガスの出が悪いからといってボンベを意図的に温めることも厳禁だ。

 なお、カセットコンロ、カセットボンベともに経年劣化が生じる。日本ガス石油機器工業会は、コンロは10年、ボンベは7年を目安に買い替えを検討するよう呼びかけている。

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