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石川県珠洲市の公民館で「能登の置き本」を受け取る同市教育委員会の岸田和久事務局長(左)=日本出版クラブ提供

 能登半島地震の被災地を支援しようと、出版社や取次会社などでつくる日本出版クラブは、仮設住宅や公民館に本と本棚を寄贈する「能登の置き本プロジェクト」に力を入れている。

 出版クラブは今夏に「震災対策室」を設置して現地で視察を重ねてきた。石川県珠洲市の泉谷満寿裕(ますひろ)市長から「明るく前向きな気持ちになれる本やマンガを」というリクエストがあった。そこで有志出版社による協力のもと、東野圭吾さんの小説や「スラムダンク」といったマンガ、絵本、編み物や料理の本など、幅広い世代が楽しめる35冊をセットにし、仮設住宅の集会所や公民館に本棚とあわせて寄贈した。住民同士の会話の糸口に、と読後の感想などを書くノートも置いている。

 珠洲市教育委員会の岸田和久…

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