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オランダのスホーフ首相=2024年9月撮影、AP

 オランダ政府は25日、国内に流入する不法移民や難民を抑制するための新たな政策を承認した。オランダは欧州域内の自由な移動を定めたシェンゲン協定に加盟するが、国境審査を導入したり、難民と認定された人が呼び寄せられる家族を制限したりするなどの厳しい措置を盛り込んだ。

 この日、閣僚会議で承認された新政策には、本来なら行われない国境での審査を導入するほか、短期ビザの有効期間の短縮や、内戦が続くシリアの一部地域を「安全」と見なして難民申請を認めないといった内容が盛り込まれた。議会で諮られた後、導入される見通しだ。

 スホーフ首相は「不法移民や難民について、より迅速で厳格に対応するための政策が承認されたことをうれしく思う」とX(旧ツイッター)に投稿。昨年11月の総選挙で、移民排斥などを訴えて第1党となった極右政党「自由党(PVV)」のウィルダース党首は「史上最も厳格な難民政策だ」と歓迎した。

 PVVが中心となって7月に…

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