2024年5月14日、ウクライナ北東部ハルキウ州の国境沿い地域でロシア軍の攻撃が強まる中、ボウチャンスク周辺から逃れ、避難センターに到着した住民ら=ロイター

 ウクライナ軍参謀本部は14日夜、ロシアが新たに地上作戦を展開する北東部ハルキウ州の国境沿いの地域で、州都ハルキウの北東50キロに位置するボウチャンスク市など2カ所から事実上部隊を撤退させたことを明らかにした。ロシア軍は今月10日に国境を突破し、陣地を広げながら同市などへの攻撃を強めていた。

 ボウチャンスクはロシア南西部ベルゴロド州との国境から5キロの位置にある。2022年の本格侵攻開始前の人口が約1万7千人とハルキウ州の国境地帯では最大規模だ。軍参謀本部は発表で、同市と、ハルキウから北約25キロにあるルキャンツィの2カ所について「兵士の命を守り、部隊を維持するため、より有利な位置に移動した」とした。

 同州のシネフボウ知事によると、ロシア軍の地上作戦開始以降、州北部国境地帯から避難した住民は約7500人に上る。ボウチャンスクからも多くの住民がハルキウなどへ避難した。ボウチャンスクは22年2月の本格侵攻開始から同年9月まで一時、ロシア軍の占領下に置かれた。

 今回、ロシア軍は再びハルキ…

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