ロシアの全面侵攻を受けるウクライナのデニス・マリュスカ司法相が朝日新聞の取材に応じた。ウクライナの復興には多額の費用がかかり、ロシアにはそれを賠償する「国際的な義務」があると主張した。
世界銀行などは2月、ウクライナの復興に今後10年間で4860億ドル(76兆円)が必要になると試算した。6月のG7サミット(主要7カ国首脳会議)では、各国が凍結した計3千億ドル(47兆円)前後のロシアの資産の活用について話し合われる予定になっている。
マリュスカ氏は戦時下のウクライナの財政状況が極めて厳しいことを踏まえ、「時間が非常に重要になってくる。今後数カ月以内に、なんらかの決定を下す必要がある」と指摘。「法の支配」の重要性を強調し、「日本にも凍結資産の完全な没収を求めたい」と話した。(キーウ=藤原学思、杉山正)