朝日新聞の取材に応じる国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=2025年2月20日、東京都内、佐藤達弥撮影

 国際原子力機関(IAEA)トップのグロッシ事務局長が20日、東京都内で朝日新聞のインタビューに応じた。ウクライナをめぐって米国とロシアが協議するなど、停戦に向けた動きがあることを「大きな変化だ」と評価し、ウクライナも加わったうえで、核施設の安全確保策を協議する必要性を強調した。

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 ロシアがウクライナへの全面侵攻を始めてから、24日で3年になる。ロシアは侵攻後の2022年2月末、戦略核のミサイルなどを臨戦態勢とし、翌月にはウクライナ中南部のザポリージャ原発を占拠。同原発では周辺で続く戦闘の影響で、外部電源の喪失などのトラブルも相次いだ。IAEAは安全監視のため、22年9月から常駐職員を現地に派遣している。

 グロッシ氏は最近のウクライナ情勢について、米ロの停戦協議を念頭に「全ての当事者が、できるだけ早く紛争を終わらせることについて話し合っているのは明らかだ」と指摘。「相手が望む限り(戦いを)続けるという表現が語られていた過去からは大きな変化だ」と前向きにとらえた。

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