トランプ米次期大統領に政権が移ることで、当面、最も大きな変化が見込まれるのがウクライナ政策だ。トランプ氏はウクライナへの巨額の支援を批判し、戦争を「就任前に終わらせる」と主張。本人や周辺の言動からは、ウクライナに領土面で妥協を迫る可能性がうかがえる。侵略を事実上、追認し、将来のさらなる侵攻を誘発する懸念もある。

 「選挙に勝てば、次期大統領としてまず(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーと(ロシアの)プーチン大統領に電話する。そして言う。『取引をまとめろ。これ(戦争)は狂気の沙汰だ』」

 トランプ氏は9月の選挙集会でそう主張した。11月5日の大統領選で勝利した後、早速この公約を実行に移したようだ。米メディアによると、7日、プーチン氏と電話で会談した。戦争の早期解決に向け、協議継続にも意欲を示したという。

「ウクライナのことはウクライナが決める」から劇的転換も

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