イランの首都テヘランで2022年9月19日、ヒジャブの着用をめぐり逮捕された後に死亡したマフサ・アミニさんの事件を受けた抗議デモで、炎を上げる警察のバイク。ウェスト・アジア・ニューズ・エージェンシー提供=ロイター

 イランで2022年9月に女性の権利をめぐるデモに参加したとされるニカ・シャカラミさん(当時16)が不審死した事件で、英BBCは4月30日、シャカラミさんは拘束中の殴打によって死亡したと結論づける革命防衛隊の内部報告書を入手したと報じた。

 デモはイラン女性に国内で強制される髪の毛を隠す布「ヒジャブ(ヘジャブ)」のかぶり方をめぐって逮捕されたマフサ・アミニさん(当時22)の急死によって広がった。シャカラミさんの母親は遺体の状態から頭部への打撃を疑い、治安部隊に殺害されたと訴えており、シャカラミさんも人権上の扱いに不満を持つ女性の間で象徴的な存在となっていた。

 BBCが伝えた報告書の内容によると、デモを取り締まった治安部隊のチームはテヘランで22年9月20日、シャカラミさんをデモのリーダーの1人とみて拘束。移送のため、冷凍ワゴン車の後部に収容して男性隊員3人で見張り、前方の座席に上役1人が座った。途中、シャカラミさんが抵抗したため、箱形の冷凍庫の上に寝かせて1人が馬乗りになって抑圧。その後、わいせつな行為をしたことで激しいもみ合いになったとしている。

 見張り役の1人は、シャカラ…

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