奥に見えるイチョウの木は、根元付近から数カ所で折れていた=2024年9月13日午前10時30分、東京都日野市、岡田昇撮影

 東京都日野市が管理する緑地の歩道で12日夜、イチョウの木の枝が落下し、下敷きになった30代の男性が死亡した。直近の市側の検査では異常はみられなかったとするが、市や警視庁は落下原因の詳細な調査を始めた。

 現場は「多摩平第2緑地」(同市多摩平4丁目)の歩道上。日野署によると、落下した枝は最大で直径約30センチ、長さ約5メートル。高さ約10メートル付近の枝が元から折れ、下の枝を次々と巻き込んで少なくとも6本が落下し、付近にいた男性が巻き込まれたとみられている。

 市によると、イチョウは樹齢数十年、高さ約20メートル。緑地は近くに団地ができた1960年ごろに植樹されたとみられ、2000年ごろの再開発に伴い市が管理するようになった。市民から「樹木を残してほしい」との要望があったためという。

 市は毎年11~12月に剪定(せんてい)作業とともに目視の点検をしていた。この緑地にはイチョウのほか、ケヤキやプラタナスなど30本が植えられているが、これまで枝木が折れるなどの問題はなかったという。

 直近の検査は7月末。すべて…

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