ワールドが発表した目をスキャンする機器「Orb(オーブ)」の新機種=同団体のサイトから

 米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)らが立ち上げた団体「ワールドコイン」は17日、目をスキャンする新たな機器を発表した。団体名を「ワールド」に変更することも発表。最新のAI技術が加速するなか、AIと人間を識別する新たなインフラづくりをめざす。

 ワールドは人間の目の虹彩(こうさい)による認証技術を開発している。運営会社がサンフランシスコで開いたイベントで、目をスキャンする機器「Orb(オーブ)」の新機種を発表した。球状の機器の中心に穴が開いており、そこに目をかざすと虹彩のデータがスキャンされる。米半導体大手エヌビディアのチップを搭載し、認証処理が3倍速くなったという。

 この機器で目をスキャンした利用者は、オンライン上の身分証となる「ワールドID」を受け取れる。同社によると、すでに世界で認証を受けた人は700万人にのぼり、今後数年で10億人の認証をめざす。最近では新機種が使える店舗をメキシコとアルゼンチンで開設。博報堂は今月、ワールドの運営会社と提携し、ワールドIDの日本での普及を進めると発表している。

■プライバシー面で懸念も…

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