和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで誕生した2頭のアムールトラの赤ちゃんの一般公開が、17日始まった。さっそく多くの入園者が愛くるしい姿に見入っていた。
2頭は5月19日に誕生。6日齢に1190グラムと870グラムで想定した体重に達せず、授乳量不足が考えられたため人工保育へと切り替えた。
スタッフが1日4回人工ミルクを与え、6月12日にはゆっくりと腰を上げて歩けるようになったという。現在の体重はメスが3200グラム、オスが2600グラムまで成長した。
この日朝、ビッグオーシャン1階のワイルドアニマルメディカルセンターで公開が始まると次々と入園者が訪れ、ガラス越しに2頭が仲良く遊ぶ様子やかわいいしぐさに見入ったり、撮影したりしていた。
飼育スタッフは「最近では哺乳瓶からミルクを飲むこともうまくなり愛らしい姿を見せてくれているんですが、野生動物ですので、できるだけ人になれないように世話をしています。今しか見られないかわいらしい姿ですので、ぜひ今の姿をみてほしい」と話していた。
公開は、午前10時から午後3時まで。成長するとサファリワールドの肉食動物エリアに移る。
園では、国際自然保護連合のレッドリストで絶滅危惧種のアムールトラの飼育を1994年に始め、96年に繁殖を成功させた。現在は今回生まれた2頭を含め5頭が飼育されている。国内では50頭程度が飼育されているという。(勝部真一)
【動画】アドベンチャーワールドで誕生したアムールトラの赤ちゃん=勝部真一撮影