米アップルが10日、生成AI(人工知能)をiPhone(アイフォーン)など幅広い製品に組み込む方針を打ち出した。AI分野で遅れが指摘されるなか、本業の成長は足踏みしている。新たなAI戦略は、巻き返しの原動力になるか。

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 「これはAIを超える、パーソナルな知能だ。アップルにとっての次の大きな一歩になる」。この日の開発者会議の基調講演で、ティム・クック最高経営責任者(CEO)はそう訴えた。約100分のイベントのうち、約40分をAIの発表に費やした。

 独自開発した生成AI「アップルインテリジェンス」は、iPhoneやタブレット端末「iPad(アイパッド)」、パソコン「Mac(マック)」向けに今秋提供する基本ソフト「iOS18」などに組み込まれる。

チャットGPTも組み込み

 端末上の利用者のデータをA…

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