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愛知県警察本部

 他人のアカウントでJRのインターネット予約サービスを不正利用し、新幹線チケットを発券して盗んだとして、愛知県警などの合同捜査本部は、いずれも中国籍の会社役員徐長浩(29)=大阪市生野区巽東2丁目=と専門学校生の潘永鑫(29)=同市平野区平野西6丁目=の両容疑者を窃盗の疑いで逮捕し、5日発表した。認否は明らかにしていない。

 県警サイバー犯罪対策課によると、両容疑者は昨年7月、他の者と共謀し、不正入手した他人名義の予約情報が記録されたQRコードを自動券売機に読み取らせるなどし、チケット計24枚(計約32万円分)を発券して盗んだ疑いがある。

 悪用されたのは、新幹線チケットの予約や購入がインターネット経由でできるJRのサービス。徐容疑者らはJRをかたり個人情報を入力させるフィッシングメールなどでシステムにログインできる他人のIDやパスワードなどをだまし取り、アカウントを乗っ取って不正にチケットを予約し、発券していたとみられるという。

 チケットの一部は来日した中国人観光客が入手していたといい、県警は両容疑者のグループが中国人観光客へのチケット販売目的で不正入手を繰り返していた可能性もあるとみて捜査を進める。

 県警は、不審なメールを受信したら必ず公式サイトを確認するなどして注意するよう呼びかけている。

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