写真・図版
イラスト・きたむらさとし

悩みのるつぼ 相談者(60代女性)

 男女雇用機会均等法第一世代で、大学卒業後様々なあつれきの中ずっと働いてきました。

 幸運にも正社員で数回転職し、現在の企業で勤務して20年あまり。役職定年を経て現在はシニア社員として働いています。

 32歳のときに結婚。1年足らずで離婚、そのまま独身です。結婚相手は女性がフルタイムで働くことに好意的でなかったため離婚に至ったことを、ぼんやりと覚えています。

 今の部署は会社の子育て支援を受けるワーキングマザーが多数在籍します。

 独身は私ともう一人の女性のみ。シニア社員となりだんだん仕事の量や質が低下し居場所がなくなってきたうえ、子育て中の女性に囲まれ日々傷心の思いでいっぱいです。

 仕事だけの人生から仕事がなくなったときの空虚感は、子育てに専念していた母親が子離れを経験するのと同じような状況なのでしょうか。

 仕事一筋の割には大して出世もせずに定年を迎え、親戚付き合いもなく子供もいないため老後が不安な私は、寿命を迎えるまでどのような人生を歩めばいいのでしょうか。

  • 【過去の相談】考え方違う母とどう折り合う? 上野千鶴子さん「共感を求めないで」
  • 【過去の相談】何をやっても続かない長男 上野千鶴子さん「母親」の役割を降りては
  • 【相談の投稿方法】朝日新聞コーポレートサイトへ

■回答者 社会学者・上野千鶴…

共有