大阪・関西万博会場工事現場で3月に起きた爆発火災を受け、損傷した床を公開して事故の説明をする万博協会の藁田博行整備局長(右から2人目)ら=2024年7月2日午後2時7分、大阪市此花区、有元愛美子撮影
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 2025年開催の大阪・関西万博の会場(大阪市)の工事現場で起きた爆発火災について、日本国際博覧会協会は2日、爆発が起きた現場を報道陣に初めて公開した。

 爆発火災は3月下旬、溶接作業の火花が床下空間にたまったメタンガスに引火して発生。協会は再発防止への取り組みをアピールするため、発生現場となった会場西側の「グリーンワールド(GW)工区」のトイレ棟などを公開した。

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 トイレ棟の現場には、爆発の衝撃で生じた約6メートルに及ぶ床の損傷が残っていた。厚さ18センチの床が下から突き上げられて割れたといい、鉄筋やコンクリートの基礎がむき出しとなっていた。床のコンクリート片が飛んだことで生じた鋼板の屋根材のへこみからも、爆発の激しさがうかがわれた。

【動画】万博会場工事中に起こった爆発事故現場を報道陣に公開=有元愛美子撮影

 協会は6月、ガスの滞留を防ぐため機械によって排気・換気を徹底するほか、ガス濃度を毎日公表するなどの再発防止策を発表している。協会の藁(わら)田博行整備局長は「ガスの濃度は換気でコントロールできるレベル。データも公表し、安心感につなげたい」と述べた。(原田達矢)

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