
被爆者を世界で初めて「原子爆弾症」と診断し、投下直後の広島で治療や調査に取り組んだ「原爆症研究の父」。しかも初代名誉市民にも選ばれているのに、ふるさとではほとんど知られていない。「これではいけない」と考えた地元の団体が、生い立ちや業績を紹介する漫画本を作った。
漫画「姫路ゆかりの偉人たち 第1巻」を発行したのは、兵庫県姫路市を拠点に活動する一般社団法人「Social(ソーシャル) Eight(エイト)」。取り上げたのは初代名誉市民の都築正男さん(1892~1961)だ。
都築さんは旧制姫路中学(現姫路西高)をへて一高、東京帝国大へ進み、医学を学んだ。教授時代の1945年8月、原爆で壊滅した広島に入り、いち早く被爆者の治療や調査に取り組んだ。
連合国軍総司令部(GHQ)…