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北海道浦河町の浦河神社境内の石段に約700体のひな人形を飾る「第3回うらかわひなまつり」が2日、開かれた。101段の石段全てに飾られたのは今回が初めて。春の風物詩に定着させようと関係者は意気込む。
町内の小学生や道立浦河高校の生徒らが参加。家庭で飾られなくなり、寄付されたひな人形42組約700体を拝殿に通じる石段に1時間半余りをかけて飾り付けた。穏やかな日差しを浴びたおひな様を見ようと、大勢の見物客らでにぎわった。
新型コロナの収束を見越して、薄れつつある伝統行事を知ってもらうと同時に町おこしや降雪の少ない町のPRにつなげたいと、町内の各種団体で構成する町中心市街地活性化対策協議会などが企画した。
だが、2023年はコロナ禍で中止。24年は季節外れの吹雪で倒される人形が続出し、約220体を飾ったものの3分の1程度に規模を縮小する憂き目に。今年、再挑戦が成功した。
協議会の上埜友介会長(44)は「昨年の悔しさを晴らせてホッとした。すべての人形を並べられたことが一番うれしい。子供たちや高校生を含め、みんなで取り組めて感無量だ」と話した。