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アンリ・ルソー「第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神」(1905~06年、東京国立近代美術館蔵)を鑑賞するぬいぐるみたち
撮影:永井文仁
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 うちのくまちゃんのお気に入りの絵はどれかな――。ぬいぐるみを美術館に「お泊まり」させるユニークな催しが昨年11月、東京・竹橋の東京国立近代美術館で開かれた。持ち主である子供たちに美術鑑賞を疑似体験してもらい、アートに親しみをもってもらう狙いだ。

 大きなワンちゃんに平べったいカメさん、児童書やディズニーの人気キャラクター。形も大きさもさまざまなぬいぐるみたちが展示室に並び、みんなで一枚の絵を見つめている。なかにはお手製とおぼしき洋服を着ている子や、お泊まりの荷物が詰まったリュックを背負って張り切っている子もいる。

 国立美術館が取り組む子供向け施策の一環として今回、初めて開かれた「ぬいぐるみお泊(とま)り会」。中学生以下の子供が持っているぬいぐるみを美術館で預かり、コレクション展を「鑑賞」している様子を撮影して、個別の写真データと集合写真のフォトブックを後日届ける。20体の定員に対し、予想をはるかに超える3千件近くの応募があったという。

 撮影の日。厳正な抽選を勝ち抜いたぬいぐるみたちは美術館職員らの手で運ばれ、「所蔵作品展 MOMATコレクション」(現在は終了)の展示室から展示室へと移動していた。

 重要文化財の和田三造「南風…

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