
藤井聡太王将、4連覇 角道を開ける2手目「練習対局ではこれまでに…」【第74期将棋王将戦第5局】=北野新太撮影
王者が新しい冒険を始めた一局になった。
将棋の藤井聡太王将(22)=名人・竜王・王位・王座・棋王・棋聖と合わせ七冠=が9日、埼玉県深谷市で前日から指し継がれた第74期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)第5局で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に勝ち、シリーズ4勝1敗で4連覇を果たした。新しい領域の開拓を実らせての防衛となった。
1日目の対局開始直後、後手の藤井は2手目に飛車先の歩を突く△8四歩ではなく、角道を開ける△3四歩を選んだ。2016年のデビュー以来、後手で臨んだ公式戦257局の全てで△8四歩を選んでいただけに、新しい道を歩み始めたことになる。
藤井は年始めの取材で、今年挑んでみたいことについて△8四歩からとは異なる可能性の模索を挙げていた。
「私は公式戦で△8四歩しか…