様々なジャンルの「プロ書き手」によるニュースレターが配信される外部媒体「theLetter」で2024年7月21日に配信された記事です。
ぬいぐるみは子どもの心の友?
皆さんはディズニーの名作「トイ・ストーリー」をご存じですか?
『トイ・ストーリー』は、少年アンディの持っているおもちゃたちが繰り広げる冒険を描いていく名作です。
少年アンディの一番のお気に入りのおもちゃはカウボーイ人形のウッディです。しかし、アンディの誕生日に最新のアクションフィギュアであるバズ・ライトイヤーがプレゼントされ、ウッディはその人気に嫉妬します。ウッディとバズは初めは対立しますが、次第に友情を築き、おもちゃとしての自分たちの役割を理解していくハートウォーミングなストーリーです。
トイ・ストーリーが生まれたきっかけは、実は日本のおもちゃと関係があります。
なんでも鑑定団で有名な北原照久氏が館長を務める横浜ブリキのおもちゃ博物館。
トイ・ストーリーのジョン・ラセター監督が、いまから25、6年前に、その横浜山手のブリキのおもちゃ博物館に来られて、「まるでおもちゃが生きているみたいに感じて、あの映画の構想が浮かんだ」と、本人が言っているようです。
このように、本来動かないおもちゃに対して「生きている」と感じるのは人間の本来の性質なのでしょうか。
ところで、育児をしていてこんな疑問が浮かびます。
それは4歳になる三女の話です。
彼女が2歳の時に人生で初めてディズニーへ行きました。その時、年の離れた長女や次女には空前のダッフィーブームが到来しており、長女や次女はダッフィー、シェリーメイ、クッキーアンなど人気どころを「自分担当」とし、ぬいぐるみを購入しました。
そこで三女がお姉ちゃんたちに求めたのは「三女ちゃんはこの子ね」と、ダッフィーファミリーとしては異質の「カメ」!
なぜ、このような爬虫(はちゅう)類が(ちなみに亀は両生類ではない)このファミリーに!?と、当時衝撃を受けた記憶がありますが、幼い三女にはそんなことは関係なし。
この亀のキャラクターはオル・メルという名前で、三女は寝る時も外出する時もずっと一緒。この子がいないと夜に眠れないそうです。ある時、このオル・メルが無くなった疑惑で見つからず新しいオル・メルを買おうかと三女に言った時、
「あの子じゃなきゃ、いやだ」
と泣き叫ばれました。
父親ながらオル・メルなら一緒やん…と思いましたが、彼女はこのオル・メルに特別な感情を持っていたようです。その後無事に発見され、事なきを得ました。
このように、子どもは「いつもの」ぬいぐるみを好む子が多い気がします。
これはなぜでしょうか?研究を見ていきましょう。
子どものぬいぐるみへの愛着の研究
研究は子どものおもちゃ(ぬ…