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オスロで2024年10月11日、ノーベル平和賞を授与すると発表した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のロゴを掲げたノルウェー・ノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長=ロイター
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 今年のノーベル平和賞が、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与されることが決まった。11日に授賞を発表したノルウェー・ノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長と、報道陣の一問一答は以下の通り。

  • 「核のタブー」崩壊への危機感 ノーベル委員会が平和賞に込めた思い

 ――世界中で紛争が起きている。委員会として指導者や当事者に贈るメッセージは。

 被爆者の体験談、証言は「核兵器の使用はどれほど受け入れられないものか」を思い起こさせてくれる重要なものです。彼らの声を聞くべきです。

 そして、すべての指導者が、痛ましく、強烈な被爆者の話に耳を傾け、核兵器が決して使われてはならないと思い起こしてほしいと願っています。

 ――ほとんどの推測を裏切る形になった。なぜ今年、こうした授賞なのでしょうか。

 世界で起きている動きや紛争を見ると、核兵器は二度と使われてはならないのだという規範を守るため、核兵器に対する「タブー」を維持することがいかに重要であるかがわかります。

 この点において、日本の被爆者、被爆地は欠かせない存在です。

 すべての国家は(核兵器の)不使用に対する責任を負っており、その意味で被爆者の体験談が重要になります。

 ――受賞者とは連絡を取った…

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