中部国際空港(セントレア)のある愛知県常滑市では、来年1月6日から1泊200円の宿泊税を取ります。著名な観光地でもなさそうなのに、なぜ常滑市が? そもそも「常滑」って何と読む? 導入のねらいと全国に広がる宿泊税の議論について、伊藤辰矢市長に聞きました。
人口6万人、宿泊者79万人
愛知県常滑(とこなめ)市は、名古屋から特急で南に30分、知多半島にある人口6万人弱の小さな自治体です。中部国際空港があり、空港島には大きなコンサートなどにも使われる愛知県国際展示場もあるため、コロナ禍前は年間110万人の宿泊者がいました。宿泊客は空港や展示場の利用者・関係者が大半です。5類に移行後は展示場でのイベントも増え、昨年度は79万人まで戻り、今後も増えると想定しています。
来年1月6日から宿泊税を導入し、1人あたり1泊200円をいただきます。導入するのは、その税収を使って観光施策を進めることが、地域活性化の起爆剤になると考えたからです。
市には国際空港と国際展示場という二つのメガインフラはありますが、空港を経由して京都や岐阜県の飛驒高山を回る外国人観光客を含め、多くの方々は「常滑」のことはよく知らずに来られます。SNSを見ていると「どこにあるの」「なんて読むの」という感じですね。
また宿泊室数は県内では名古…