夜の大阪・道頓堀の「グリ下」(グリコ看板下)付近=2023年12月22日、大阪市中央区
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 大阪・ミナミの道頓堀のグリコ看板下「グリ下」に集まるのは、どんな若者たちなのか。困難な状態に陥っている10代の若者の支援に取り組む認定NPO法人「D×P(ディーピー)」(大阪市)が8日、大阪市役所で記者会見を開き、こうした若者たちを調査した結果を発表した。

 D×Pは、グリ下周辺で2022年8月からテント型の「フリーカフェ」、23年6月からは屋内で「ユースセンター」を開き、若者に食べ物や生理用品を提供してきたという。

 月2回などのフリーカフェは22年度、延べ712人が利用。週2回のユースセンターは、今年5月1日時点で4376人が利用した。多いときは1日で70人近くの利用があったという。

 利用者のうち、スタッフの声かけや本人の希望で女性50人、男性20人の計70人と面談し、データをまとめた。「調査数は利用者のごく一部で、あくまで参考値」としている。

 まとめによると、平均年齢は18・1歳、最年少は13歳だった。居住地は大阪市内が22人、大阪市以外の大阪府内は22人と、府内が3分の2近くを占めた。府外では、大阪以外の関西圏が23人で、関西圏外も3人いた。

 さらに、全体のうち6割が「家庭内での暴力や虐待があった」と話したという。

 D×Pは医療機関などへの同…

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