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店頭に並んだヨーグルトリキュール=松蔵屋提供
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 酪農が盛んな茨城県小美玉市産のヨーグルトを使ったリキュールが、県内で販売されている。若者を中心とした「アルコール離れ」に待ったをかけるべく、官民連携で商品化した。

 果物や野菜を使ったリキュールを製造・販売する牛久市の「松蔵屋」が、「通年で製造できるご当地のお酒を造りたい」と、県産業技術イノベーションセンターに相談。小美玉市の第三セクター「小美玉ふるさと食品公社」との共同開発が実現した。

 商品名は「UMA(ウーマ)ヨーグルト」。アルコール度数5%で、720ミリリットル入り1870円(税込み)。生乳100%の「おみたまヨーグルト」を使い、アルコール感が少なく、まろやかでとろりとした生乳本来の味が楽しめるという。

 松蔵屋で6月に100本を試験販売したところ、数週間で完売する好評ぶりだったという。今回は500本を店頭販売する。松蔵屋のほか、鹿嶋市の酒店「ひしや」でも取り扱う。

 松蔵屋の石田晃大社長(34)は「アルコール離れも意識し、飲みやすさを重視した。えぐみや臭みがなく、原料の良いところが残った味わいに仕上がった」と話す。

 松蔵屋は、酒の小売りをする傍ら、コロナ禍の影響で売り上げが低迷する取引先に付加価値の高い商品を提供しようと、約2年前からリキュールの製造・販売を始めた。

 石田社長の祖父母は農業を営んでおり、規格外の果物の有効活用も課題だった。今後は県産のナシやキウイを原料にしたリキュールの製造にも本腰を入れるという。

 各商品の問い合わせは、松蔵屋(029・872・0043)へ。(原田悠自)

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