うん、この味だ…! 精肉店主だった亡父がつくっていたオリジナルクリスマスチキン「ヒナモモ」を35年ぶりに復刻した荒井丈さん=2024年12月18日、福島県いわき市内郷綴町、西堀岳路撮影

 35年前まで、福島県いわき市の内郷地区に「クリスマスはこの味」と親しまれた精肉店の名物オリジナルチキン「ヒナモモ」があった。会社員となった店主の長男が、懐かしむ地域の人たちの願いをかなえようと、きょうだいの記憶を頼りに試行錯誤して、「思い出の味」を復活させた。

 内郷御厩(みまや)町にあった「荒井精肉店」は、コロッケやスコッチエッグなど手作りの揚げ物も評判の店だった。ヒナモモはクリスマス限定の骨付き鶏もも肉で、約20年も受注販売していた。店主の荒井弘さん独自の味付けが人気で、クリスマスの2日間に約400本も売れていた。

 だが1989年の12月25…

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