丘みどり

 丘みどりが大阪・新歌舞伎座で3月、初座長公演を務める。「いま表現したいことを見てもらえる」。不惑を迎えた演歌の歌姫は手ぐすねを引く。

 第1部の芝居「輝く月の姫君」では、恋を知らない姫君を関西弁で演じる。怒ると、出身地である兵庫・姫路の播州弁が飛び出す。言葉はやや激しいが、祖母のような「どこかあったかい」ところも出せればという。

 座長の本領は第2部のコンサートで発揮する。演歌はもちろん民謡からロックまで、観客が知らない曲でも楽しめる工夫を施す。曲や衣装はスタッフと綿密に相談して決めている。

 20年前に大阪でデビューしたが鳴かず飛ばず。12年目に単身で上京し、事務所もレコード会社も変えた。「売れるわけないやん」と反対した父に「絶対に2年で紅白に出るから」と約束、駄目だったら姫路に帰ると覚悟した。2年目の2017年に「佐渡の夕笛」で紅白歌合戦出場を果たした。

 4歳くらいの頃、初めて歌った演歌が「人生いろいろ」。当時はメロディーが好きだった。人生の年輪を重ね、歌詞の意味がよりわかるようになってきた。

 20代の時は「演歌は30代…

共有
Exit mobile version