写真・図版
マンガ家のしりあがり寿さん

 岸田文雄政権とは何だったのでしょうか。朝日新聞夕刊連載の「地球防衛家のヒトビト」で、さまざまな政治家を描いてきたマンガ家のしりあがり寿さんは、岸田氏を「つかみどころがなかった」と評します。「いつのまにか舵(かじ)が切られていた」3年間を振り返ってもらいました。

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 朝日新聞で連載している「地球防衛家のヒトビト」では、岸田文雄さんは「翻弄(ほんろう)され型」のキャラとして描くことが多かったですね。この3年間、新型コロナとか、ウクライナとガザの戦争とか、安倍晋三さんの銃撃事件とか大きなできごとが続いて、そのたびに「どうしよう」とあたふた走り回っている。そんなイメージでした。

 岸田さんは、見た目からすると、大企業のサラリーマン、それも社長じゃなくて部長とかの中間管理職ですよね。記者会見でも、言葉尻をとらえられないようにその場その場をしのいでいく。その点でも中間管理職っぽかったですね。

 でも実際には、外交とか安全…

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