子どもたちに野球を教える元大リーグ・ヤンキースの松井秀喜さん=2024年5月5日午前11時、石川県能美市、金居達朗撮影
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 「こどもの日」の5日、日本のプロ野球や大リーグで活躍した松井秀喜さん(49)が、故郷の石川県能美市の球場に能登半島地震で被災した子どもたちを招待し、一緒に野球を楽しんだ。

 子どもたちに野球に触れてもらおうと、MLBジャパンと松井さんが主宰するNPO法人「松井55ベースボールファウンデーション」が共同開催したイベント。県内の珠洲市や輪島市などで被災した4歳~小学4年生の約150人の子どもたちは、松井さんと一緒にボールを打ったり投げたりした後、フリー打撃の打席に立った松井さんに「ゴジラ、頑張れ!」の大声援。松井さんが26球目を右翼席に運ぶと、大きな歓声が上がった。

 体力面から、スタンドへ打球を飛ばすのが難しくなっているという松井さん。それでも「普段ならもうやめているけど、きょうはどうしても放物線を見て帰ってほしかった」といい、復興への思いを「一歩ずつでも前に進んでいって、将来がいい形になってほしいと願っている」と語った。

 輪島市で被災し、避難先の金沢市で野球を続ける小学3年の谷内幹斗さん(8)は「僕はまだ打ったことがないので、本塁打を打てるようになりたい」と笑顔だった。

 七尾市の西川久雄さん(43)は、長男の蒼士ちゃん(5)と一緒に参加。小学生のころに、野球で松井さんがいたチームと対戦したことがあるといい、「ふるさとを気に掛けてくれて元気づけられた」と語った。

 松井さんはこれまでに、主宰のNPOを通じて能登半島地震の被災地へ義援金を寄付している。MLBジャパンも今後、被害の大きかった6市町の保育園や幼稚園に野球道具を贈る計画があるという。(土井良典)

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