香川県のローカル私鉄、高松琴平電気鉄道(ことでん)の足跡をたどる珍しい鉄道グッズが、高松市内の2カ所で展示されている。
ことでんは、瓦町駅ビルの瓦町FLAG4階で「なつかしの鉄道部品展示」を開いている。
大正末期から昭和初期に造られ、引退したレトロ電車の銘板や木製の窓の日よけなどを展示。車両所で使われていたとみられる車両の出入庫計画表や検査機器、運転台近くにあったパンタグラフ上昇機などが目を引く。
かつて琴平線を走っていた急行電車「こんぴら号」のヘッドマークや社歌のレコードなど貴重な資料を含め、約100点が並ぶ。入り口は実際に駅で使われていた改札口だ。
瓦町FLAGの西山公章支配人は「初公開のグッズもあるので、ぜひ見てほしい」。来年2月2日までの午前10時~午後5時、入場無料。期間中、展示の入れ替えも予定している。
一方、レトロ電車の実物も保存されているNPO法人88の施設(高松市牟礼町大町)には「どつぼにはまる ことことの鉄道部屋」がある。同市の鉄道カメラマン坪内政美さんが9月、50歳になったのを記念して、コレクションを中心に開設した。運賃表やつり革など300点以上を展示。自ら撮影した写真、自身で企画したレトロ電車や駅のスタンプなど、ここでしか見られないグッズも多い。
坪内さんは「レトロ電車の引退後、ことでんを訪れるファンが減っていると感じる。改めて魅力を感じてほしい」と話している。
午前10時~午後5時。入館料200円(レトロ電車内も見学可能、お遍路さん無料)。火曜定休。