51番札所・石手寺でお参りする人たち=2024年5月26日午後0時51分、松山市石手2丁目、武田肇撮影

 「お遍路さん」で知られる四国八十八カ所霊場を巡る人たちが減っている。コロナ禍が終息しても、回復は鈍いという。

 雇用延長など中高年の働き方の変化が影響しているとの分析もあり、関係団体が対策に乗り出している。

 「歴史ある遍路文化の衰退に、危機感を抱いている」

 5月16日、香川県庁で異例といえる記者会見が開かれた。

 壇上に並んだのはNPO法人遍路とおもてなしのネットワークの半井真司理事長(JR四国会長)、四国八十八カ所霊場会の畠田秀峰会長(6番札所・安楽寺住職)、四国経済連合会の佐伯勇人会長(当時、6月11日付で相談役)。

 口々に訴えたのは、このままでは歴史ある遍路文化が衰退しかねないという懸念だった。

「かつては55歳で退職し、遍路をしていた」

 3団体によると、巡礼する人…

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