ドレスに身を包んだキャロットyoshie.(よしえ)さん=2024年6月2日、東京都町田市、西田有里撮影
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 思い思いの服装に身を包んだモデルたちが、自信に満ちた表情でランウェーを歩いていく。大人だけでなく子どもも、義足の人もダウン症の人も。「ファッションショーって、ちょっと先の自分に会いにいく体験なのかも」。ショーを主催する女性は自身の体験も踏まえ、そんなことを思っている。

 6月、東京都町田市で開かれたショーには30人以上が出演した。

 その一人、中村由美さん(43)は、長男でダウン症のある弦輝(げんき)さん(16)と、長女で発達障害のある菜々さん(15)と参加した。「世界一幸せな姿を見せようと思いながら歩いた。様々な参加者がいて、自分も新しいことに挑戦したくなった」。義足を使う櫻たかこさん(60)は福岡から駆けつけた。「参加して、元気をもらえた」と笑顔だった。

 今回3回目となるショーを主催したのは、町田市に住むウォーキングインストラクターでパーソナルスタイリストの鈴木めぐみさん(57)だ。

声をかけられた 罪悪感が消えた

 開催のきっかけは、自らの介護経験だった。

 15年前、母の介護が始まっ…

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