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介護が必要になった主な原因

 介護が必要になるのはどんな場合が多いのか。

 厚生労働省の国民生活基礎調査(2022年)によると、在宅で介護が必要になった原因の1位は認知症(16.6%)、2位は脳卒中(16.1%)、3位は骨折・転倒(13.9%)、4位は高齢による衰弱(13.2%)だった。

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 「現在の要介護度」別に見ると、要介護1~3の人は、認知症が原因となる割合が高く、要介護4・5の人は脳卒中が原因となる割合が高かった。要支援の人は、関節疾患が原因のケースが多い。

 介護が必要な人を年齢別に見ると、男性は80代以上が6割、70代が3割弱。女性は80代以上が8割弱、70代が2割弱だった。

介護の担い手「同居家族」は5割以下に

 介護を主に担う人は、この20年間で変化してきた。01年は同居の家族や親族が担うケースが全体の7割を占め、特に配偶者と子の配偶者が主力として担っていた。その後、減少傾向が続き、22年は同居の家族や親族による割合が5割を切った。

 一方、別居の家族や事業者が主な介護の担い手となる割合は増えている。特に事業者は01年に9.3%だったのが、22年には15.7%と増加。同居の配偶者、同居の子に次いで多かった。(鈴木彩子)

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