高校生・高専生が自由研究の成果を競うコンテスト「JSEC（ジェイセック）2024（第22回高校生・高専生科学技術チャレンジ）」の最終審査会が24年12月上旬、日本科学未来館（東京）で開かれた。全国173校705人から過去最多となる404研究の応募があり、高く評価された35研究について最終審査会で成果が発表された。上位入賞した12研究は、25年5月に米国・オハイオ州コロンバスで開かれる世界大会「リジェネロン国際学生科学技術フェア（ISEF=アイセフ）」に日本代表として派遣される。
【栗田工業賞】浅野高2年 工藤良史さん
地球温暖化の対策として注目される「バイオチャー（バイオ炭）」が、森林の炭素固定機能の改善につながることが分かった。
「30分手伝って」。生物部の先輩の一言で中学2年から研究を始めた。
植物は枯れるとそれまでに吸収した二酸化炭素（CO２）を放出する。木材を不完全燃焼させて作ったバイオ炭を土壌にまくことで、それまでに吸収したCO２をそのまま土壌に閉じ込めて、大気中への放出を抑えられる。さらに、土壌の改良にも役立つとされている。
「研究、生物の保全につなげたい」
バイオ炭の研究は、農地や室…
