総合経済対策の合意文書に署名後、握手を交わす自民党の小野寺五典(中央)、公明党の岡本三成(右)、国民民主党の浜口誠(左)の各政調会長=2024年11月20日午後2時41分、国会内、岩下毅撮影

 自民、公明、国民民主の3党は20日、政府の総合経済対策について合意した。所得税がかかる年収の最低ライン「103万円の壁」の引き上げや、ガソリン減税の検討を明記。国民民主の求めに与党側が譲歩した。経済対策の裏付けとなる今年度補正予算案の成立に向け前進するもので、事実上の「部分連合」で石破政権が得た初の成果となる。

 3党の政調会長が20日、国会内で会談し、合意文書を交わした。政府は経済対策を22日に閣議決定する方針で、今年度補正予算案について「年内の早期成立を期する」と明記した。野党の協力が欠かせない少数与党の石破政権としては、28日召集の臨時国会で国民民主の賛同を得て成立させたい考え。会談後、国民民主の浜口誠政調会長は「(補正予算案に)反対することにはならないのではないか」と述べた。

 衆院選で過半数割れした与党は、国会で予算案などを通せないため、政策で一致点の多い国民民主との連携を模索。5回の政調会長会談の中で、国民民主の主張に全面的に譲歩した。

 「103万円の壁」では、「検討を進め、結論を得る」としていた表現を「来年度税制改正の中で議論し引き上げる」と踏み込んだ。ガソリン減税でも、国民民主がこだわった1リットルあたり約25円上乗せする「旧暫定税率」の廃止を含めて、「自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」と盛り込んだ。

 与党側は来年の通常国会もみ…

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