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戸籍の氏名に読み仮名を記載する改正戸籍法が5月に施行されるのを前に、法務省は17日、自治体が出生届などを受理する際、漢字の読み方として認められるかどうかを判断する基準を発表した。「高」を「ヒクシ」とするなど、社会を混乱させる読み方は認めないとした。
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法務省によると、これまで戸籍に読み方は記載されておらず、給付金の振り込みの際などにカタカナ表記の銀行口座との照合に時間がかかるなどの課題があった。読み仮名を記載することで、個人を特定するための検索をしやすくし、行政手続きのデジタル化につなげたいという。改正法は5月26日に施行される。
これまでも名前に使える漢字は同法の施行規則で定められ、出生届などを受け取る自治体の戸籍窓口が審査してきた。改正法の施行に伴い、今後は読み方も審査の対象となる。
法務省が17日に示した基準は、「高(ヒクシ)」など漢字と反対の意味を示す読み方や、「太郎(ジョージ)」など漢字との関連が認められないものは社会の混乱につながるとして認めないとした。
一方、「彩夢(ユメ)」など漢字同士に関連性があるケースでは、漢字の読み仮名を一部省略することも認めるとする考え方を示した。
5月の施行以降、全国の市区町村から全国民あてに記載予定の読み仮名を郵送で通知する。施行から1年以内に誤記などの届け出がなければ戸籍に記載される。