沿道から旗をかかげ、飲酒運転撲滅を訴える山本美也子さん(左)ら=2024年8月23日午後0時15分、福岡市、鳥尾祐太撮影

 「飲酒運転ゼロ」「大切な日常を守るために」――。福岡市の「海の中道大橋」で2006年に飲酒運転の車に追突され幼児3人が亡くなった事故から18年になるのを前に、飲酒運転撲滅のメッセージを書いた旗で沿道からドライバーに訴える「旗の波」運動が23日、福岡市中央区の昭和通りであった。

 企画したのは飲酒運転撲滅運動を続けるNPO法人はぁとスペース(福岡市)代表の山本美也子さん(56)ら。山本さんは2011年、当時高校1年だった息子の寛大さんを飲酒運転事故で亡くした。一家4人が犠牲になる事故があった北海道砂川市を訪れた際、「旗の波」運動の存在を知ったという。

 この日は、寛大さんが通っていた博多高校の生徒や山本さんと親交のある新日本製薬(福岡市)の新入社員ら約130人が参加した。博多高3年で、生徒会長の井上光(こう)真(ま)さん(18)は「普段、飲酒運転について深く考える機会がなかった人たちに少しでも意識をもっていただき、周りにも(防止を)呼びかけてほしい」。

 山本さんは「波のように繰り返し(活動を)続けていくことが大事。声を上げ続けていくことで飲酒運転ゼロが当たり前の社会が来ると信じて、頑張っていきたい」と話した。(鳥尾祐太)

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