吹奏楽の迫力のある音色に、華やかな隊列の変化を織り交ぜるマーチング。「演奏」と「演技」という二つの技術が求められるが、17日に全日本マーチングコンテストに出場する京都両洋高校は、その両方を追求して初めての舞台にたどりついた。
10月初旬、大津市の体育館に集まった吹奏楽部員たちはまず、楽器を持たずに並んだ。
隊列の向きを90度回転させたり、正方形の外周を一周する「ボックス」と呼ばれる動きをしたり。基本的な動作を繰り返す。
先頭でバトンを振って仲間に合図を送る「ドラムメジャー」は甲斐勝作(かっさ)さん(2年)。中学生の時には金管楽器のテューバを吹き、高校では人数が少なかった弦楽器のコントラバスに回った。猛練習の末、数カ月で難曲の「華麗なる舞曲」を弾けるまでになった努力家だ。
そして、コントラバスの出番がないマーチングでは「演技」の中核となるドラムメジャーに志願した。未経験だったが、コーチにアドバイスをもらいながら練習を続けていると、「楽しくなってきた」と笑う。
一転、座奏のように…
部を指導するのは、昨年に音…