9月28日から10月1日の未明にかけ、東京、埼玉両都県で、複数の男らが住宅に押し入る強盗致傷事件が計3件相次いだ。このうち、埼玉県所沢市の事件に使われたとみられる乗用車が、9月30日に東京都国分寺市の事件で使われた車両と同一とみていることが、捜査関係者への取材で分かった。
犯行グループの実行犯の一部は逮捕され、「闇バイトに応募した」との供述が出ている。警視庁と埼玉県警はSNSなどを通じて緩やかに結びつく「匿名・流動型犯罪グループ」(匿流)による事件とみて、3件の関連を捜査している。
県警によると、1日午前2時5分ごろ、所沢市北野新町2丁目の住宅で、4人の男が1階のガラスを割って侵入。住人の80代の夫婦を縛り夫の腕を切りつけるなどしてけがをさせ、現金約8万円を奪って逃走した。県警は同日夜までに、いずれも住所職業不詳、自称20~40代の男3人を強盗致傷容疑で逮捕した。
現場近くのコンビニ駐車場などでは、福岡県内のナンバーの乗用車など3台が見つかり、埼玉県警は男らがこの車を使っていたとみている。
捜査関係者によると、このうち少なくとも2台の乗用車が、国分寺市で住人女性1人が負傷した事件に使われた車両と一致したという。また、9月28日には東京都練馬区の住宅でも男らが押し入り、親子がけがを負った。これらの事件では、複数の男が逃走しており、警視庁が行方を捜査している。(浅田朋範、遠藤美波)