写真・図版
国会議事堂。左は衆議院の正面玄関=2021年10月14日、東京都千代田区、上田幸一撮影

 衆院選では自民党に厳しい結果となる一方、立憲民主党も受け皿になりきれず、「第三の政党」が議席を伸ばした。公示前の4倍の28議席を得た国民民主党は連立には入らず、少数与党による政権運営が始まる。示された民意は、政治をどう変えるのか。

普通の国民と同じ感覚で

 政党名を書く比例区では、前回の衆院選(2021年)と比べ、自民の得票率が7.93ポイント減の26.73%と大きく減らす一方、立憲は1.20ポイント増の21.20%と横ばい。国民民主は6.80ポイント増の11.31%だった。

 東京都内の会社員、兒島(こじま)美衣(みえ)さん(50)はずっと、既存の政治に違和感がある。直近では自民の裏金問題。総裁選も派閥の論理がちらついて見えた。「違う世界の人たちがやっているのが政治。有権者の方を見ていないと感じた」という。

 一方、立憲の野田佳彦代表の演説は自民批判が目立ち、政策が見えなかった。「私たちの暮らしのために何をしてくれるのか知りたいのに」。2012年、政権交代をした民主党に投票した記憶がよみがえり、「政権のかじ取りはできなさそう」と感じた。

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