羽田空港で海上保安庁と日本航空(JAL)の両機が衝突し、海保機の乗員5人が死亡した事故は2日で発生から1年となった。「声」と「耳」で安全を守る航空管制官は、瞬時の判断力や集中力が求められる一方で、航空需要は増え続けており、人手不足が課題となっている。
1日約1300便が飛び交う東京・羽田空港。4本の滑走路の中心に、空港施設で最も高い地上約116メートルの管制塔がそびえ立つ。最上階にある360度ガラス張りの管制室では、管制官11~15人が交代制で24時間業務にあたっている。
50代の現役管制官は、「特に羽田は秒刻みで細心の集中が必要とされる難所の一つ」だと表現する。
羽田はピーク時は1分間に1…