東京都庁

 裏金事件に右往左往する岸田文雄首相に、有権者は不満のマグマをためている。朝日新聞社の世論調査からは、そんな様子がうかがえる。少なくとも、「選挙の顔」とはみなしていないようだ。

 内閣支持率から与党第1党(自民)の支持率を引いた値を「選挙の顔」度とする。直近の5月調査の場合、内閣支持率24%から、自民の政党支持率24%を引くと、「選挙の顔」度は「ゼロ」、ということになる。

 この数値が高いほど、自民の支持層以外からも支持されていることを意味する。有権者全体の半分近くを占める無党派層からも支持を得られる首相は、選挙に勝つ確率が高まる。

 逆にこの数値がマイナスであれば、自民の支持層からも支持を失っていることになる。本来であれば、選挙で一票を投じてくれる自民支持層から見放されれば、選挙での勝ち目はほとんどない。

 さて、岸田首相の場合、内閣…

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