「こんな短歌を作ってほしい」というお題に、生身の人間が悩みながら生み出す歌と、人工知能(AI)が瞬時に生成する歌はどう違うのか。誰かに向けて歌を詠むことの本質とは。「木下龍也さん×AI短歌 あなたのために詠む短歌」で気鋭の歌人とAI開発者、記者が語り合いました。
依頼者からのお題に応じた100首を収めた「あなたのための短歌集」が話題を呼んだ歌人の木下龍也さんと、朝日新聞社でAI研究に携わる浦川通研究員、文化部歌壇担当の佐々波幸子記者が出演し、4月26日に朝日新聞東京本社で開催。オンラインでも配信している。
「AIと対決するのではなく、AIを通して歌人・木下龍也に迫る」という狙いのもと、事前に参加者から募ったお題のうち四つに対して木下さんが歌を詠み、「あなたのための短歌集」の内容を学習させたAIも同じお題で短歌を作った。
- 記者サロン本編の視聴はこちらから(6月30日まで)
一つ目のお題は40代女性からの「結婚しない、子供を産まない理由を問われる重圧に耐えられなくなるときがある。自由な生き方に対して歌を」。木下さんは「自分のこととして考えた」と言い、次の歌を詠んだ。
〈心配をありがとうでも帆を…